震災から約1カ月後、輪島市中心部(2024年2月4日) 取材・撮影協力 森博樹
県道一号線から輪島の市街地に入りました。丘の上の家が傾いています。
輪島市街地の動画をご覧いただけます(YouTube)
輪島高校向かい、創業400年以上の塗師 濱田屋のビルが傾いていました。
市の中心部に近づくに連れて、倒壊した建物が目立ってきます。
塗師屋 大崎漆器店(大崎庄右エ門)も、国登録有形文化財の主屋、土蔵、作業場、工蔵、土蔵が大きな被害を受けました。
大崎漆器店。震災前の作業場の風景。
白藤酒造店。2007年3月の能登半島地震の被害をうけ蔵を建て替えましたが、今回の地震で1階部分が圧壊しました。
古い民家だけでなく、比較的新しく建てられた家屋も倒壊しています。
歴史ある塗師屋の蔵を改装し、輪島市の交流サロンとして使われてきた「千舟蔵(せんしゅうぐら)」。
漆塗りの内装が見事ですが、危険判定の赤紙が貼られていました。
街の中心を流れる河原田川周辺は、液状化などの被害が多い地域です。
道路や水道、下水道の復旧が急がれます。
神戸など他県から救急車両が応援に来ていました。
河原田川沿いの道路には大きな段差ができ、砂利をもって応急処置しています。
河原田川の向こうには、全焼した輪島朝市通りが見えます。
こちらの水道復旧工事は東京都からの支援で行われています。
輪島漆会館裏手の路地にも、被害の大きな家屋が集中していました。
路地は通れなくなっています。
輪島市ふれあい健康センターの裏手の方へまわってみました。
輪島市ふれあい健康センター。
他県から薬剤師の支援が来ていました。薬の供給は大きな課題です。
健康センターの駐車場にも倒れた家がはみ出しています。
飲料水の給水が行われています。仮設トイレも見えます。
丹保小路の全壊した住居。間口が狭く、連続した棟屋が一気に倒壊しています。
棟がずり落ちるようにして小屋裏まで壊れています、
昭和4年創業、輪島塗の稲忠(稲垣忠右ェ門)が大きな被害を受けていました。
昨年、改修工事を終えたばかりの店舗が全壊したそうです。
曲面の外壁が美しい和菓子店「梅屋」は健全性を保っていました。
最近建てられたらしい下見板張りの木造住宅は、健全性を保っていました。
その隣の新築の家も健全性を保っています。
奥行きの深い住宅が倒壊しています。建物は南東〜北西に海岸線と平行に伸びています。
建物の痕跡がないほどに激しく倒壊しています。
海に近い地域に多い砂質地盤は、木造住宅に大きな変形を与える初期固有周期0.5〜0.7秒の振動を生じやすいと考えられています。
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